May 18, 2010

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 役所広司、樹木希林、宮崎あおいが出演する映画『わが母の記』が8月18日よりカナダで行なわれる第35回モントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門に出品されることが明らかになった。本作は井上靖さんの自叙伝的小説を原作に家族のきずなを描いた作品であり、原田眞人監督にとって、同映画祭への参加は3度目となる。

 本作が出品されるのは、世界中からさまざまな作品が集まる、第35回モントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門。主人公の小説家・伊上洪作を見事に演じきった役所は、今回の快挙に「光栄に思います。世界的な文豪・井上靖さんの家族の物語を、井上さんと同郷の原田(眞人)監督が思いを込めて作った『わが母の記』はきっと映画祭の観客に楽しんでいただけると信じています」と日本の家族の姿を描いた本作が、世界という大舞台で上映されることを喜んでいる様子だ。

 また本作の原田眞人監督にとって、モントリオールは縁のある土地。1995年にはカナダとの合作映画『栄光と狂気』の撮影のため半年間滞在しており、同映画祭にも1985年に映画『盗写 1/250分秒 OUT OF FOCUS』で、1987年には郷ひろみ主演の映画『さらば愛しき人よ』で参加している。だが今回は14年ぶりの参加、それも自身初となるコンペティション部門への出品ということもあり、原田監督は「思い出深いモントリオールの、世界映画祭コンペ出品に興奮しています。そこでの観客との出会いが、僕の監督人生の一つのピークになることを期待しています」と興奮冷めやらぬ現在の心境をコメントしている。

 かつては映画『おくりびと』がグランプリを受賞するなど、日本映画との相性のよい同映画祭。松竹の担当者によると、同映画祭の観客の年齢層は比較的高く、「老い」「死」といったテーマが映画祭の傾向と合致したために、本作がコンペ部門に選出されたのではないかという。映画祭代表のセルジュ・ロジーク氏も「『わが母の記』が描く、お互いの感情が何層にも秘められた、母親と息子の強い愛の物語は、きっと世界の観客の心をも魅了することでしょう」と本作に高い評価を与えており、グランプリ獲得に期待が懸かるところだ。

 本作は、井上靖さんの自叙伝的小説「わが母の記〜花の下・月の光・雪の面〜」を原作に、井上さんと同郷である映画『クライマーズ・ハイ』の原田眞人監督がメガホンを取った作品。主人公の小説家を役所広司、その母を樹木希林、小説家の娘を宮崎あおいが演じており、それぞれの世代を代表する俳優たちの演技合戦が大きな見どころの一つ。撮影は撮影当時世田谷にあった井上さんの邸宅ほか、伊豆や沼津など、井上さんゆかりの地を中心にして行なわれた。日本の風景を背景に、昭和という時代に生きた家族の姿を描いた本作はどこか懐かしい雰囲気を漂わせた感動作に仕上がっている。(編集部・福田麗)

映画『わが母の記』は2012年公開

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 俳優の役所広司、樹木希林、宮崎あおいらが出演する映画『わが母の記』(原田眞人監督、2012年)が、カナダ・モントリオール世界映画祭(18〜28日)のワールド・コンペティション部門に出品されることが2日、わかった。同映画祭では2008年に『おくりびと』(滝田洋二郎監督)がグランプリを獲得。昨年は深津絵里が『悪人』(李相日監督)で最優秀女優賞を受賞した。今年は、『おくりびと』と同じ松竹の配給作品から、同作と岡田将生と榮倉奈々がダブル主演する映画『アントキノイノチ』(瀬々敬久監督)の2作品が選ばれた。

『アントキノイノチ』に主演する岡田将生と榮倉奈々

 原作は、没後20年になる作家・井上靖氏(1907−1991)が家族について書いた自伝的小説。老いて記憶が薄れていく母と、そんな母を理解しようとする息子の、家族愛あふれる物語。役所は「光栄に思います。きっと映画祭の観客に楽しんで頂けると信じています」とコメントした。

 井上氏は、1950年に『闘牛』で芥川賞を受賞。『蒼き狼』、『敦煌』やNHK大河ドラマ『風林火山』、NHKドラマ『氷壁』などの歴史時代劇、『あすなろ物語』『しろばんば』など、次々と名作を生み出した。初出は47年前の原作『わが母の記〜花の下・月の光・雪の面〜』(講談社文芸文庫所蔵)は、介護や独居老人、無縁社会など、現代社会の問題を予見していたかのような内容で、『クライマーズ・ハイ』(2008年)など、社会派作品で高い評価を得ている原田監督が、今作の脚本を手がけている。

 正式出品決定の知らせを受け、16年前にカナダとの合作映画『栄光と狂気』の撮影のため、モントリオールに半年間滞在したことがある原田監督は、「思い出深いモントリオールの、世界映画祭コンペ出品に興奮しています。そこでの観客との出会いが、僕の監督人生のひとつのピークになることを期待しています」と語っている。


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